明日、福岡の無印良品天神大名とMUJIキャナルシティ博多が同時オープンします。リズムデザインでは、3/5(木)「MUJIキャナルシティ博多」のリニューアルオープンに伴い、「Open MUJI」というスペースのインテリアデザインと、そのスペースで展開する「SIZE OF LIFE|サイズ・オブ・ライフ」という企画のプロデュース・ディレクションを担当しています。
以下、少々長いですが、詳細を。
はじめに
昨年の秋に、MUJIさんからのお声かけで、福岡を拠点に活動する建築家やデザイナーなど20名程が集められ、(株)良品計画/金井社長や企画開発部長さんの他、スタッフの方たちと食事をしながら意見交換をする機会がありました。無印良品さんには個人的な興味も、勝手な思い入れもたくさんあり、「無印良品は、こうやらないとダメなんじゃないか!?」や「活動をこう位置付けていくべきだと思う」、「僕だったらこうやります!」ということを、折角の機会ですし(自分が逆の立場だったら率直な提案が聞きたいと思うので)、いろいろ話しをさせていただきました。後日「改めてお話しをさせていただきたい」とご連絡いただき、インテリアのデザインと、新しいプロジェクトの企画立案に関わらせていただけることになりました。
「ノーブランド=ブランド」になったからこそできること
当初いただいていた内容は、「来春オープンの際に、リノベーションをテーマとしたい」ということでした。なるほど、と思いつつも、もう少し生活全体を包括するようなテーマ設定・プロジェクトにした方が良いとも思えたので、企画担当の方たちとも話し合い「住まう」をテーマとすることにしました。また、勝手にリサーチをする中で(事務所では日頃から、誰に頼まれるわけでもなく、いろいろなプロジェクトや計画、企業について、筋トレのようにリサーチしているのですが、笑)、無印良品さんのように「ノーブランドがブランドになった企業だからこそできること」があるなぁと思っていたこと、それから、松井会長が考案した「MUJIGRAM(ムジグラム)」が整備されたおかげで、世界中どの店舗でも、同じ商品を、同じサービスの質で提供できるようになったということは、言い換えると「世界中のどの店舗に行っても同じ状況がある(同じ状況しか無い=標準化した)」ということでもあるので、その「GLOBALIZE|グローバル化・標準化」とは相対する価値を持ち込む必要があるなとも、考えていました。
プロジェクト|SIZE OF LIFE
「SIZE OF LIFE|サイズ・オブ・ライフ」という企画は、その名の通り、「それぞれの『等身大の暮らし』を見つけるプロジェクト」です。地域に暮らす身近な生活者との対話から、それぞれの暮らしについて改めて考えてみる契機にしよう、というプロジェクトです。「住まう」「書籍」「ライフスタイル」「ものづくり」の4つのテーマで、毎月週末ごとにワークショップやトークイベントが開催されます。まずは第1期として、3~8月までの半年間。このイベントの運営や記録を、無印良品のファンの方々(MUJI.netメンバーの方々やMUJI passportアプリの登録者の方々など)にもお願いし、半年間、様々なスタンスで関わっていただいた方たち(MUJIのスタッフさん達だけでなく)と一緒に、この場所に必要なサービスやプロジェクトを考えます。それを第1期以降に具現化していき、世界中に広がっているMUJI(無印良品)を、その地域独自の場所にしていくこと(Localize|土着化・差異化すること)を、最終目標としています。
このプロジェクトで得た知恵をもとに、他の店舗でもプロジェクト展開していく予定になっています(なので、失敗できないのです、笑)。何もかもが初めての取り組みで、全てが手探り、試行錯誤の連続ですが、無印良品さんの中でも世界初となる「イベント担当」という部署を新設していただき、担当者まで立てていただきましたので、体制は万全です(笑)。まずは第一弾として、3~8月までの半年間、みなさまには暖かく見守っていただければと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。