2021/07/10/ 10:09:05
器に口をつける
少し早起きをして、10年来のお施主さまと唐津まで。お世話になっている洋々閣の会長ご夫妻とのお食事の前に、隆太窯へ立ち寄る。陶芸家/中里太亀さんご夫婦と工房で話し込んでいると、中里隆さんがいらっしゃった。いつもなら海外を飛び回っているはずだが、この1年は長い期間唐津にいるそう。『いままでは忙しく飛び回っていたため、限られた時間の中で、集中してものづくりに向き合ってきた。この1年、時間は例年以上にある。だからといって、創作に向かい合えるかというとそうでもなく、リズムが狂ってしまったよ。』、と隆さん。『日本の食事の風景には器の数が多く、また、『日本のように器に口をつける風習・文化があったからこそ、いかにして口当たりにつくるか、考え続けることができた。それはとても幸せなことだったのではないか。』という、自らが生まれ育った地域への愛に溢れる、創作の根元に迫る言葉だった。
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