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2011|LONDON|ENGLAND|10years

昨年の12月に、時間を見つけてロンドンに行ってきました。いろいろなプロジェクトの合間を縫って無理矢理スケジュールを確保したので、3泊5日という強行スケジュールだったのですが。

 2000年の春に大学を卒業してから1年間、ヨーロッパを旅しました。その道中、オランダのロッテルダムで、黒人男性2人に囲まれ身ぐるみを剥がされるという事態に遭遇したため(笑)、その年の8月半ばに一時帰国していました。再出国の際に、偶然空港に居合わせた人たちと、シドニーの街を疾走する高橋尚子さんが映し出されたTVモニターを眺めながら、「2004年のアテネオリンピックの頃には、またひとりで旅に出たいな。」と、漠然と考えていました。でも現実はというと、2008年の北京オリンピックが終わり、2012年のロンドンオリンピックを迎えようとしているのに、一向に旅に出る気配がない(笑)。そもそも、「もう一度ひとりで旅する」と、考えていたことすら忘れてしまっていました。

 昨日、リズムデザインのウェブサイトにも情報をアップしましたが、今月のはじめに書籍が出版されました。昨年の5月に書籍を出版する企画に誘ってもらい、それを契機に、これまでのことをいろいろと振り返る時間がありました。その中で、それまで暮らしていた共同体を飛び出て「ひとり」になった時間が、「自己」を形成する上でとても大きな体験だったんだなと、改めて感じました。ボクが本当の意味で「個人」になった瞬間は、2000〜2001年にかけての「旅」だったんじゃないかな、と。

 それで、2001年の春にロンドンから帰国していたので、なんとなく2011年という、「10年目」という区切りのうちにロンドンに戻ってみたいなと思うようになって。10年ぶりのロンドンは、何も変わらず、何の違和感も無く。人間そんなに簡単に成長しないもんです(笑)。旧友や会いたかった人たちにも会えて、とてもよい時間でした。
                                      
 わがままを見守ってくれた家族や事務所のスタッフ、仕事の関係者のみなさま、また、いろいろな調整を引き受けてくれた方々に感謝です。これからもよろしくお願いいたします。

[余話:写真は10年前に使っていたRICHOH/GR10で撮影しました。ファインダーをのぞいてフィルムに撮るのは久しぶりでしたが、やっぱりいいですね。現像は警固のAlbus/アルバスさんにて]