警固の住処|工事中
今年の5月から、福岡市の警固で、木造の戸建て住宅の改修工事を行っています。もともとここには、老夫婦がふたりで暮らしていました。昨年、おじいさんが他界し、「おばあさんひとりでは危ないだろう」と、その娘さんご夫婦が、この場所で一緒に暮らすことになりました。
当初は、もう少しゆっくりと時間をかけて設計をして、落ち着いてから工事に入る方がいいだろうと考えていたのですが、「初盆は、新しくなった家で迎えたい。」という、ご家族の強い要望で、できる限り早く計画を進めることになりま族の強い要望で、できる限り早く計画を進めることになりました。「このままの家にいると、いろいろと思い出してしまう」といいつつも、「この家を建て壊して新築するのではなくて、改修して欲しい」という言葉から、ご家族の複雑な心境が伝わってきて、どのような住宅にしたらいいのだろうかと、ずっと考えることになりました。改修したとしても、いままでの生活の延長線上にあるような家がいい。でも、いままでのいろいろなしがらみからは、フリーであるような家がいい。新しい家族の居場所として、それまでに実現できていなかったこと、実現できたらなと思っていたことをリアリングして、それをひとつづつ話し合い、実現していくように工事を進めています。
工事は順調に進んでいて、今年のお盆は、この場所で迎えられそうです。