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このオフィスは、期間限定の仮設の事務所として計画された。「ここにずっと留まるのではなく、良い場所が見つかればすぐに引っ越してしまう」ということが、クライアントからの与条件であったため、固定的な内装工事には費用をかけず、いつでも別の場所に引っ越しが出来るように、全てを移動可能な家具として計画した。グラフィックの製作や企業のブランディングを行う会社の製作の現場は色見本やサンプルなどで戦場のようになるため、十分なストックを確保し、それぞれのスタッフの机には、1,100mmの高さの壁を設けた。また、この会社では雑誌などの製作も行っているため、ページネーション(ページの前後関係やその連続性、構成など)の確認や、重要な情報の掲示が簡単にできるように、収納部分の大きな引き戸はスチールプレートで仕上げた。