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Photograph by Yoshikazu Shiraki

Hakemiya Nursery School

はけみや保育園

「”小さな施設”ではなく、”大きな家”を」。何か特別な空間を用意するのではなく、園児の「日常」の延長線上にある暮らし(食べる、寝る、遊ぶ)をそのまま受け入れられるような空間を作りたい、というクライアントからの要望を実現するため、「いろいろな部分やそれぞれの活動の集積として全体がある」というイメージで設計を進めた。ひとりひとりの園児が「どこで、何をする?」とワクワクしながら決められるよう、建物のボリュームによって小さな中庭と南側の園庭へと、それぞれ違った特徴をもつ場に分けるようにした。また、場所によって形状の異なる屋根が、解放感と陽の光の温かさを中庭とテラスにもたらしている。

The first day of them

Process

元々敷地あった築40年を超える園舎, ピンクと壁とグリーンの柱のコントラストがとても特徴的. 前面道路よりも2.0Mほど高い位置に建っている. 保護者用の駐車場が少なく, 新園舎では30名の定員増となるため, 限られた敷地の中でどのように駐車場を確保するか?が, まず最初の課題.
園舎と園庭, 駐車場の関係を考える. どうやら下段の駐車場の上に園舎を持ち出し, 園庭を確保する方が良さそう.
当初のプラン敷地全体に輪を描くように室内を配置し, 園庭を囲むプラン.
園長先生が製作したプランのコラージュ. 私たちが描いたプランを一度切り刻み, 再配置されている. 大きなひとつながりの園庭ではなく、南側の園庭と、室内に囲まれた小さな中庭.
園長先生のコラージュをベースにプランをブラッシュアップした初期案の模型. 切妻断面の屋根が, 場所ごとに幅を変えながらループしている. 中庭の閉塞感が課題.

職員のみなさんとワークショップを行った際に使用した模型.

どこでどんなことができそうか, どこにどんなものがあるといいか, 対話の内容を付箋で視覚化する.

ワークショップの際にも挙がっていた, 異年齢保育の試験的実施してみる.
こちらの倉庫を「アトリエ」として使ってみる. ものづくりが好きな園児たちが集まる.
工作のための道具箱. 画材だけでなく, 使う道具もビビッドなものが多い. そのような活動の背景となる建築に相応しい色・素材感について考える.
最終案に最も近しいヴォリュームのコンセプト模型. いろいろな案を模型で
確認し、屋根が場所ごとに切妻・寄棟・片流れと形状を変えながら連続していく案に決定. 北西側が平家になったことで, 中庭と2階テラスに開放的な関係が生まれる. 中庭北側の壁面に当たった光が中庭を照らす.
2013/09/18/WED_既存園舎での保育も今日が最後
これまでの感謝を込めて描かれたメッセージや絵.

Drawing

B1F
1F
2F
Roof
Section

Text

熊本市内にある認可保育園の、園舎老朽化と定員増に伴う建て替え計画。国道から一本入った住宅街にある、築40年を超える平屋の既存園舎を解体し、新たに地下1階+地上2階建ての園舎を設計した。県から要請があったのは定員を60名から90名へ、30名増やすというもの。保育上必要とされる面積に対して非常に限られた敷地面積であったことから、保育面積と定員に見合った駐車台数の確保がまず課題となった。そこで敷地の特徴でもあった前面道路との高低差を利用し、道路と同レベルを地下駐車場として掘り込み、その上を保育の中心となるレベルとして土地を再整備している。これによって保育面積として有効なスペースを確保すると共に、送迎時の車動線と保育上の動線とを明快に分けることが可能になった。

設計をはじめるにあたりクライアントから「”小さな施設”ではなく、”大きな家”を」という要望があった。それは彼らの保育方針でもあり、保育園として何か特別な空間を用意するのではなく、園児の「日常」の延長線上にある暮らし(食べる、寝る、遊ぶ)をそのまま受け入れられるような空間を求められた。それは何か、「ひとつのコンセプトで貫かれた明快さ」を求める、というよりも、「いろいろな部分やそれぞれの活動の集積として全体がある」ようなイメージである。「どこで、何をする?」を決めるのは、ひとりひとりの園児、である。このことを踏まえ、園庭を「大きなひとつながりの外部」としてつくるのではなく、ロの字型の平面形状をした建物のボリュームによって、小さな中庭と南側の園庭へと、それぞれ違った特徴をもつ場に分けるようにした。

また二層の保育園においては、園児の避難能力の問題から未満児室を1階に、3歳児以上の保育室を2階へ配置する園も多い。しかし今回は3歳児以上の保育室を1階へ、未満児室を2階に配置することで、グラウンドレベルでの活動が中庭、保育室、園庭へと連続して活発になることを目指した。一方で2階にはテラスを設け、日常的には未満児がある程度区画された外部で遊べる場所として、避難時はこのテラスを一時的な避難場所となるよう計画している。そして建物は片流れと寄せ棟とを連結させた傾斜屋根とし、同じ室内でも各室で全く性質の異なる空間となるよう配慮した。

Photograph by Yoshikazu Shiraki

物件詳細

  • タイトル / はけみや保育園
  • 計画地 /

    熊本県熊本市

  • 用途 / 保育園
  • 状態 / 竣工
  • 計画種別 / 新築
  • 構造 / RC+S造
  • 規模 / 地下1階+地上2階
  • 敷地面積 / 952.40m2
  • 建築面積 / 395.90m2
  • 法定延床面積 / 778.20m2
  • 計画着手 / 2013年4月
  • 工事竣工 / 2014年5月

出版・掲載:

Uses:

PROCESS