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MITORO HILL

見土呂フルーツパーク再整備計画_MITORO HILL

兵庫県加古川市にある農業公園の再整備計画。2021年3月に公募型のプロポーザルが行われ、4月に弊社含むチームが優先交渉権者に選定、現在協議を進めている。「農業振興と観光振興で、市民の笑顔をつくる」というビジョンを掲げ、この場所だからこそできる場づくりを目指す。もともと農業振興地区であり、同市の目指す「ひと、まち、自然の調和」を体現するかのような絶景を望む立地を最大限活かすように、この場所だからこそできる体験や宿泊の在り方を徹底的に追及し、敷地の条件からあぶりだした特性を最大限活かすことを軸に、大規模なインフラ整備はせず、今ある施設・設備を活かしながら、最小限の行為で新しい場所への転換を図ろうと考えている。

Photo(現状写真)

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 兵庫県南部の播磨灘に面し、播磨平野を貫流する加古川の下流域から河口にかけて位置する加古川市にあり、近隣の果樹園や周辺に広がる田園風景を望むことができる農業公園「みとろフルーツパーク」の再整備計画である。設計・施工・運営まで一括して請け負うDBO(Design Build Operate)方式の大型プロポーザルで、2021年4月にリズムデザイン含むチームが優先交渉権者に選定された。2023年秋の全面的なリニューアルオープンを計画している。

 若い世代、子育て世代の転出数が増加傾向にある同市は、“子育て”と“しごと”にフォーカスを当てることで、“ひと”、“しごと”、“まち”を軸とした基本目標及び施策を計画している。まちづくりの基本理念を「ひと・まち・自然を大切にし、共に育むまちづくり ~ウェルネス都市加古川~」とし、各項目において様々な指標があるが、特に「まち」に関しては「住みたいまち、行きたいまち」にするために「楽しめるまちをつくり、人の流れをつくる」という目標を掲げており、本プロジェクトはこの目標ための施策の一つである。

 この農業公園がもつ固有の地形特性を最大限活かし、ここにしかない特別な風景を、この場所だからこその魅力に変える空間と場づくりを軸に、「農業振興と観光振興で、市民の笑顔をつくる」ことをビジョンに掲げた。「観光振興」では新たな農業公園のブランディングにより飲食と宿泊事業を主とした交流活動を活発化させ交流人口拡大に繋げることを、「農業振興」では作り手と消費者が繋がり、SDGsの観点を重要視した食の循環に注力しながら稼ぐ力の向上と新たな雇用拡大に繋げることを目標としている。

 施設全体のコンセプトとして一貫しているのは「既存地形を活かした新しい『農』の風景をつくる」ことである。土地を耕し自然に逆らわず対話しながら実りを得るように、地形と環境を注意深く丁寧に読み解いて、その場所なりの特性を持った場を生み出しつなげていくことで、ここにある風景・資源を最大限に有効活用し、「農」や「食」の学びの実りが得られるような場づくりを目指している。

 計画地は、隣接する果樹園や周辺に広がる田園風景の中にあり、眼下には市の中央を流れる加古川流軸に沿って広がる街並みを、その向こうには瀬戸内海へと広がる開かれた風景を望むことができる。園内の風景のみならず、周辺に広がるこの美しい風景を取り込むゾーニングにより、ここにしかない特別な風景を体験できる5つの施設を計画している。

1.植物に囲まれて食事を楽しめる『グラスハウス』
地元で採れた野菜や果物を使った料理を楽しめるボタニカルレストランと公園内のアクティビティの拠点。グラスハウス内にはボタニカルガーデンと、一部には畑を設け、そこでとれた野菜をレストランで使用するなど、「食」の場と「農」の場をつなげ、農への興味へとつなげたいと考えている。

2. 新たな出会いの場『 Mitoro テラス』
テラス・キッチン・宿泊施設のレセプションの3つの機能を持つエリア。畑と連続的にあるこの場所は、農と食を媒介とした、新しい賑わいの風景を創出する。通常はカフェとして営業し、収穫祭などの農業イベント時には、採れたての野菜を使って公園利用者に料理を振る舞うこともできる。
3. ここにしかない風景を堪能できる『グランピングサイト』
園内の高台に位置する一番見晴らしの良い場所に、手ぶらで訪れ滞在できる「グランピングサイト」を整備。加古川の美しい自然と風景とともに、ここでしか体験できない『非日常』を味わえる特別な空間をつくる。

4. にぎわいと連続的につながる『キャンプサイト』
既存の敷地形状や環境を活かして配置し、畑の風景と連続的にある「畑ゾーン」、木々に囲まれた「森ゾーン」、開放的な芝生広場と連続した「芝生ゾーン」という、それぞれに異なるキャラクターを持った 3つのゾーンを計画。

5. 幅広い層が気軽に集える『ウォーキングセンター』
周辺地域の散策路の拠点・集会施設として機能している『ウォーキングセンター』に、新たにカフェや畳の休憩スペースなどを設け、地域住民が気軽に利用できる交流の場として再整備する。

 また、シンプルな形状・デザインを採用することで、部材のモジュール化・標準化の徹底や無駄のない既存インフラの活用などによるイニシャル・ライフサイクルコストの低減、バッテリーやソーラーパネルの採用、マンホールトイレ対応可能な計画などによる「災害時も機能する施設づくり」も重要なテーマである。

物件詳細

  • タイトル / 見土呂フルーツパーク再整備計画_MITORO HILL
  • 計画地 /

    兵庫県加古川市

  • 用途 / 農業公園
  • 状態 / 進行中
  • 計画種別 / 新築+改修
  • 構造 / 鉄骨造+木造

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