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Photograph by (竣工写真撮影予定)

CHEF’S TABLE LABORATORY

CHEF’S TABLE LABORATORY

九州一の繁華街、中洲の入り口に計画した、4つのレストランが集合する施設。中心市街地を流れる川を見渡すことができるL型の大開口に向かって、分散的に配置された4つのL型のカウンターキッチンを、それぞれの店舗ブースとした。奥の席が高くなるように、景色側の手前から奥に向かってフロアラインを段上に少しずつ上げて計画しているため、全ての席が「REVER VIEW|リバーヴュー」となっていて、室内の一番奥の席からでも、店内の賑わい越しに、外に広がる絶景を享受できる。水面の波に呼応するようにデザインされた波型断面のリップルボードの陰影と、1トーンのグラデーションで仕上げられた室内が、ここならではの体験を補強している。

Process

Logo.
L字にある開口部、那賀川を見渡すことができる.
全ての席をリバー・ビューに.
奥に向かって上がる段上の床面、全ての席を特等席に.
模型、床もカウンターも、フローリングの目地が、自然に視線を外部へ誘導する.

Text

 九州の生産地が抱えるフードロスの解消や、新たな地域の賑わいの創出を目指して計画された飲食施設。一般的なレストランと違い、小さなカウンター形式のレストランが4つ集合したレストランであり、ポップアップ形式の厨房は、季節ごとにシェフがやってきて、その時々のオリジナルの料理を振る舞うこともできる。

 計画地は福岡市中心市街地を流れる県河川・那珂川と、市を東西に繋ぐ国道202号線が交差する角地に建つ商業施設の2階ワンフロアで、パノラミックにその風景を見渡すことができるL型の大開口部がある。2021年4月現在は橋の架け替え工事中で、川には迂回するように仮設の橋梁がかかっているが、工事が完了すると迂回路だった部分は公園として再整備されることになっており、将来的には川と公園を見渡すことができる、一等地になるだろう場所だ。

 4つのレストランが同居する形式は、いわば小さなフードコートのような状態である。フードコートのように厨房と受付カウンターを壁際に、その前面をテーブルがあるオープンスペースとすることもできるが、そうすると、せっかくの風景と食事、レストランのスタッフとの会話を同時に楽しむことはできなくなる。そこで、全ての厨房に10席程度のテーブル席がセットされたものを1ブースとし、そのブース4つ分散配置することにした。大きな食堂のように整然とテーブルが並んだだけの風景では、そこに人がいない時にはとても寂しい印象を与えてしまうが、各ブースを分散的に配置すると、それだけで室内の情報量が上がり、誰もいなくとも少し賑わいのある印象となる。

 カウンターのテーブル席は全て南西に広がる絶景を見渡すことができるように、L型に配置した。南西の大開口部から対角線を描くように、フロアラインを段上に少しずつ上げ、奥のブースが手前のブースより少し高い位置になるよう計画している。そうすることで、室内の一番奥の席からでも、店内の賑わい越しに外に広がる絶景を享受できるようにした。いわば、このレストランは、どこに座っても全ての席が「REVER VIEW|リバーヴュー」の特等席である。むしろ、通常の配置では一番残念な席になるはずの一番奥のスペースが一番の特等席かもしれない。

カウンターに差し出された食事や飲み物、それを楽しむ人びとの表情が少しだけ暖色を帯びて見えることで、ここで過ごす時間の質を豊かなものにしたいと考え、インテリアは、少しグレーがかったピンクを基調とした1トーンのグラデーションとして計画した。また、照明によって照らされた床やカウンターの色調が室内全体にリバウンドすることでインテリアにほのかな彩りが加わるよう意図している。そして、川の水面の波と呼応するような波型断面のリップルボードで仕上げられたカウンターや壁面の腰壁、景色を望むように計画した肩肘チェアの側面の陰影が、インテリアでのグラデーショナルな体験を補強している。そうすることで、この場所ならではの風景を、この場所だけの魅力へと変換できるのではないかと考えた。

Photograph by (竣工写真撮影予定)

物件詳細

  • タイトル / CHEF’S TABLE LABORATORY
  • 計画地 /

    福岡市中洲

  • 用途 / 飲食施設
  • 状態 / 竣工
  • 計画種別 / インテリア
  • 構造 / 鉄骨造
  • 法定延床面積 / 182.79m2
  • 計画着手 / 2020年8月
  • 工事竣工 / 2021年3月

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